マルチビュー
Earth Studio を操作する際、レンズを通して見たビューが基本となります。ただし、これには限界があります。カメラの内側から見ているだけでは、2 つのキーフレームをつなぐカメラパスを明確に可視化することができません。
マルチビューを使用すると、Earth の画像をまったく新しい方法でアニメーション化できます。マルチビューでは、カメラパスの位置と形状を外部の視点から確認できます。さらに、そのパスを編集したり、複数のビューポートを一度に表示したりすることも可能です。
概要
ここでは、マルチビューの 2 つの操作方法について説明します。
- マルチビューを有効にして、カメラ以外のビューポートの視点に切り替える方法
- それらのビューポート内でアニメーションを生成および編集する方法
カメラ ビューポートを含め、全部で 6 つのビューポートがあります。マルチビューは、トップビューと 4 つのサイドビュー**(北、南、東、西)で構成されます。
マルチビューの有効化
マルチビューを使用するには、メニューで [View(表示)] > [Multi-View(マルチビュー)] を選択するか、ビューポートの右下にあるプルダウンを使用します。ビューポートの数を選択すると、Earth Studio にそれらのビューポートが表示されます。複数のビューポートを使用するときは、数字キー(1~4)を使用してビューポートを切り替えることができます。
表示できるビューポートの数は、ブラウザ ウィンドウのサイズによって異なります。ブラウザのサイズが小さい場合は、ビューポート数として [3] および [4] を選択できません。
カメラ ターゲットを設定している場合は、マルチビューがデフォルトで有効になります。
マルチビューの項目
ビューポートの角度を切り替える
どのビューポートでも、左上にあるプルダウンを使用して角度を変更できます。ビューポートを 1 つだけ表示している場合も同様です。いつでも、デフォルトのカメラビューから他のビューへ切り替えることができます。
ビューポートの設定
各マルチビューの左上にある設定メニューには、そのビューを調整するための 2 つの項目が表示されます。[On Playback(再生時)] - [Follow Camera(カメラを追従)] を選択すると、再生中にカメラがフレームから離れたとき、ビューポートが自動的に移動し、サイズ調整されます。[On Playback(再生時)] - [Show Full Paths(フルパスを表示)] を選択すると、再生中、すべてのパスがビューに収まるようにビューポートが再調整されます。どちらのオプションも選択しない場合、再生中、マルチビューは固定されたままとなります。
マルチビューの操作
Earth Studio では、トップビューとサイドビューとで操作方法が異なります。
トップビュー
トップビューでの移動方法は、Google マップを操作する場合と同じです。マップ上をクリック&ドラッグして移動し、スクロールして拡大します。⇧ キーを押しながらドラッグすると、複数のキーフレームを手早く選択できます。さらに Z キーを押すと、選択した範囲がフレームに合わせて拡大 / 縮小されます。
サイドビュー
サイドビューでの移動方法は、曲線エディタで操作する場合と同じです。ビューをパンするときは、␣ キーを押しながらドラッグします。ビューを拡大するときはマウスをスクロールします。
アニメーションの編集
マルチビューを使用すると、アニメーションのすべての空間要素を操作できます。カメラの位置、キーフレーム、カメラ ターゲットに関連する要素は、いずれもマルチビューを使用して編集できます。
カメラの調整
カメラビューを含め、すべてのビューポートは動的にリンクされます。カメラ(赤いピラミッド)やキーフレームを変更すると、他のビューポートにもその変更がリアルタイムで反映されます。
このように、マルチビューはカメラビューのコントローラとして使用できます。カメラをドラッグし、出力のプレビューがリアルタイムで変更される様子を確認してください。
該当する属性をキーフレームとして設定しないと、プレイヘッドをそのフレームから移動したとき、マルチビューでカメラに加えた変更はすべて消去されてしまいます。
キーフレームの調整
キーフレームをタイムラインに追加すると、トップビューおよびサイドビューの適切な位置に配置されます。これらのキーフレームを移動することで、それぞれの位置値をリアルタイムで更新できます。
キーフレームをドラッグすると、カメラパスが自動的に調整されます。カメラがパス上にある場合はパスとともに移動し、カメラビューが更新されます。
カメラ ターゲットの調整
カメラ ターゲットをご覧ください。
曲線パス
位置属性をそれぞれ異なる速度でイージングすると、曲線パスになります。技術的には、マルチビューを使用しなくても曲線パスを作成できます。曲線エディタで、緯度と経度に異なるイージングを適用すると、パスは曲線になります。
しかしマルチビューを使用すると、このプロセスが大幅に簡素化されます。曲線エディタで操作する場合と同様、トップビューとサイドビューのキーフレームにはイージング ハンドルを追加できます。これらのハンドルを使用して、パスの曲線を調整します。
キーフレームのイージング ハンドルを作成するには、⌘ キーまたは ⌥ キーを押しながら、キーフレームを外側へドラッグします。イージング ハンドルの長さと位置に基づいて、パスが動的に調整されます。
⌘ キーを押しながらドラッグすると、キーフレームの両側にイージング ハンドルが作成されます。⌥ キーを押しながらドラッグすると、ドラッグした側にのみイージング ハンドルが作成されます。同様に、⌥ キーを押しながら既存のイージング ハンドルをドラッグすると、そのペアとのリンクが解除されます。
曲線パスのイージング
キーフレーム上にハンドルを作成すると、再生時、そのキーフレームへ向かって(あるいはそのキーフレームから)カメラが加速する場合があります。Earth Studio では、曲線パスを補正するためキーフレームが自動的にイージングされますが、デフォルトのイージングが小さすぎる(または大きすぎる)場合があります。
自然な動きにするには、曲線エディタを使用し、イージング曲線を手動で調整する必要があります。パスの空間曲線を変更しないように注意してください。イージング曲線を調整する際のルールは次のとおりです。
- ⌘+⇧ キーを押しながらイージング ハンドルをドラッグすると、X 軸にロックされます。イージング ハンドルの縦位置を変更すると、それに合わせて曲線が変化します。 イージング ハンドルの水平位置は、緯度と経度で必ず同じにしてください。たとえば、一方の属性でイージング ハンドルを 20 フレーム分ドラッグしたら、もう一方の属性でも 20 フレーム分ドラッグする必要があります。
パスをスムーズにする
キーフレームを 3 つ以上作成した場合、カメラの急な動きを避けるため、中間のキーフレームを「スムーズ」にする必要があります。そのために用意されているのが [Smooth Path(パスをスムーズにする)] 機能です。キーフレームを右クリックし、メニューから [Smooth Path(パスをスムーズにする)] を選択すると、前後のキーフレームに合わせてパスが自動的にスムーズになります。線形キーフレーム上で ⌘ キーをクリックする方法もあります。
自動スムージング
カメラパスになめらかな曲線を追加するため、ハンドルが自動的に作成される場合があります。新しいキーフレームを作成すると、明示的に線形に設定しない限り、パス上の線形キーフレームに自動スムージングが適用されます。
自動スムージングは「中間」のキーフレームにのみ適用されます。たとえば、3 つの連続するキーフレームを作成した場合、2 番目のキーフレームにのみ自動スムージングが適用されます。